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「クリスタル和音」の理論化への提案 : 調性作品の事例を中心に
https://kunion.repo.nii.ac.jp/records/502
https://kunion.repo.nii.ac.jp/records/502b593eafe-6390-4642-b179-01317ce22df6
Item type | [ELS]紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||||||||
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公開日 | 2017-02-22 | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | 「クリスタル和音」の理論化への提案 : 調性作品の事例を中心に | |||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | Ein Vorschlag zur Theoretisierung des "Kristallakkordes" : am Beispiel tonaler Musikwerke | |||||||||||
言語 | en | |||||||||||
言語 | ||||||||||||
言語 | jpn | |||||||||||
資源タイプ | ||||||||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||||||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||||||||
アクセス権 | ||||||||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||||||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||||||||
雑誌書誌ID | ||||||||||||
収録物識別子タイプ | NCID | |||||||||||
収録物識別子 | AN00034564 | |||||||||||
論文名よみ | ||||||||||||
タイトル | クリスタル ワオン ノ リロンカ エ ノ テイアン チョウセイ サクヒン ノ ジレイ オ チュウシン ニ | |||||||||||
著者 |
今野, 哲也
× 今野, 哲也
× Konno, Tetsuya
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著者所属(日) | ||||||||||||
国立音楽大学音楽研究科 | ||||||||||||
記事種別(日) | ||||||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||||||
内容記述 | 論文 | |||||||||||
抄録(日) | ||||||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||||||
内容記述 | 本研究は、とくにロマン派以降の作品で愛好され、無調性作品にも多くの例を見出し得る、ひとつのひびき(短3度+短3度+完全4度+短2度の循環)を対象とする。それは伝統的な和声学の中では位置付けがなされなかったが、島岡讓(1926-)の提唱する「クリスタル和音Kristallakkord」(以下"Kr.")は、このひびきの特質を明らかにする試みの第一歩と考えられる。その名称は「このひびきには透明感が感じられ、キラリと光るクリスタルのようだ」という島岡の言葉に由来し、減7の和音の構成音が長2度上方に転位することで生じる、偶発的形態と定義付けられる。島岡による詳細な説明は未公表だが、筆者がテーマとする無調性作品以降の和声分析と連繋させるためにも、Kr.を勘考することは有益と考える。そこで本稿は島岡氏の許諾の下、Kr.の原理を論考しながら、理論化を試みることを目的とする。またその考察を通じて、無調性以降のKr.についても、新たなかたちで認識する。そのため、本研究の関心はまず調性作品に向けられるが、Kr.を理解する上で、島岡が系統立てた理論における「ひびき」と「かたち」、「ゆれ」(転位)と「偶成」、「和音」と「非和音」の概念は不可欠となる。上記の概念の下でKr.は、「ゆれ」の所産による「偶成」であり、伝統的な和声理論のどのような「ひびき」や「かたち」とも一致しない構造を持つため、「偶成非和音」と位置付けられる。「ゆれ」によって生じる同時対斜(減8度・長7度)の緊張度の高い音程が、Kr.の特徴となる。また「偶成」である以上、Kr.はつねに「ゆれ」の解決を前提とする必要があるし、減7の和音が原和音ならば、「ゆれ」の解決の後には限定進行音を正しく解決させる必要もある。本稿は考察の便益上、Kr.をI型:「ゆれ」の解決音を伴うタイプと、II型:「ゆれ」の解決音が同時に配置されるタイプに区分し、減7の和音のどの構成音が「ゆれ」るかで∩3型、∩5型、∩7型、∩9型に区分する。たとえば∩7型のKr.は、L.v. ベートーヴェン(1770-1827)《ピアノ・ソナタ第30番ホ長調》作品109の第I楽章の第9~10小節のドミナントの中に見出されるし、∩9型は、M. ラヴェル(1875-1937)《ソナティナ》第III楽章の第76~94小節に、「ゆれ」(短調の固有音[vii])と、構成音の導音[↑vii]に生じる同時対斜(減8度)による、絶巧な用法も見出される。 Kr.の理論化を試みた結果、それはつねに「偶成非和音」に類別され、何らかの「和音」に照らし合わせて論ずることが困難であった点に、従来の和声学で位置付けがなされなかった理由を、本稿は観取する。そして無調性以降に見られるKr.は、19世紀~20世紀の調性と無調性に関して、より鮮明なかたちで、「偶成」から「和音」へと認識された「ひびき」が存在したことを裏付ける、ひとつの証左と仮説付けるものである。 | |||||||||||
書誌情報 |
音楽研究 : 大学院研究年報 巻 27, p. 33-48, 発行日 2015-03-31 |
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表示順 | ||||||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||||||
内容記述 | 3 | |||||||||||
アクセション番号 | ||||||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||||||
内容記述 | KJ00009835001 | |||||||||||
ISSN | ||||||||||||
収録物識別子タイプ | ISSN | |||||||||||
収録物識別子 | 02894807 |