@article{oai:kunion.repo.nii.ac.jp:00000514, author = {秋山, 由衣 and Akiyama, Yui}, journal = {音楽研究 : 大学院研究年報}, month = {Mar}, note = {2011年3月に発生した東日本大震災を受け、被災地はもとより東京をはじめ全国各地でチャリティコンサートや復興支援のための音楽活動が多くなされた。震災からの復興支援を謳った音楽活動はコンサートのみにとどまらず、テレビ番組でも特集が組まれ復興支援のチャリティーイベントが行われるようになり、「音楽の力」というキャッチフレーズがより多く聞かれた。しかし「音楽の力」という言葉は非常に抽象的であり、それゆえ発言者が具体的にどのような状態を指すものなのか明瞭になっていないまま濫用されているケースも多く見受けられる。ここでは「音楽の力」そのものについて考察はしないが、現場で捉えられている「音楽の力」の例を見ることで、今後の考察へとつなげていくつもりである。なお、今回は4度の被災地でのフィールドワークを通して得た情報に基づいて述べているが、本調査では被災地外から被災地へと行われた音楽活動ではなく、あくまで被災地の内側から自力で立ち上がろうとする姿に着目し、震災後精力的に活動を行っていた仙台フィルハーモニー管弦楽団(以下、仙台フィル)および、「音楽の力による復興センター・東北」(以下、復興センター)に焦点をあてている。第1章では仙台フィルの前身である宮城フィルハーモニー管弦楽団時代を知る楽団員2名に行った聞き取り調査をもとに仙台フィルの誕生と来歴を回顧することにより、どのような性質のオーケストラであるか提示している。第2章では仙台フィルの組織について述べる。復興支援としての演奏活動をするに至った背景として、それまでどのような演奏活動をしてきたのか、また財政面ではどのように運営されているのかについても示している。第3章では東日本大震災直後の仙台フィルの活動から復興センターの設立までの流れに焦点を当てる。ここでは、震災発生時の様子や、直後の楽団員たちの状況、復興センター設立直後に行われた第一回復興コンサート並びにマラソンコンサートおよび企画経緯について述べる。第4章ではフィールドワークによって得た情報から、復興センターの概要および活動について述べる。また、復興センターの活動から見えてくる被災者自身の変化や復興センターの役割の変化についても触れたい。これらの調査から、震災直後から現在までの過程を見出すことができ、被災地の現状を見つめるだけでなく、今後の課題も見つけることができたのではないかと思われる。さらに、仙台および東北の演奏家たちが、被災者でありながら行った演奏活動にはどのような意味があったのか、これからの音楽での支援活動をどのようにしていくのがよいかといった本稿から浮かび上がる様々な課題への考察を今後の課題としたい。, 7, KJ00010210825, 研究ノート}, pages = {85--93}, title = {東日本大震災後の復興支援としての音楽活動 : 仙台フィルハーモニー管弦楽団と「音楽の力による復興センター・東北」の活動を事例として}, volume = {28}, year = {2016}, yomi = {アキヤマ, ユイ} }