@article{oai:kunion.repo.nii.ac.jp:00000504, author = {三浦, 麻葉 and Miura, Mayo}, journal = {音楽研究 : 大学院研究年報}, month = {Mar}, note = {クロード・ドビュッシー Claude Debussy(1862-1918)の音楽におけるハープの役割の重要性、使用法の独創性に着目した研究の過程において、彼のハープの使用についての全体像を捉えるために、ハープの関わる可能性のある彼の作品すべてについて、ハープの使用の有無とその使用箇所を同定する調査を行った。本研究ノートでは、どの作品でハープが用いられているかという点にしぼって報告している。調査にあたり、現時点で最も詳細で信頼のおけるF. ルシュールによる作品目録を基礎資料に用いた。同定作業においては、舞台音楽、管弦楽付きの合唱曲、協奏曲、管弦楽曲などの管弦楽編成が用いられている作品群が問題となるが、ルシュールの目録には詳細な編成が記されていないので、実際にハープが使用されているか否かまた使用台数について、実際の楽譜を参照し、ハープのパートが書かれている作品を確認し、全作品からハープの用いられた作品を抜き出す作業を行った。これらの作品のうち、なんらかの形で楽譜が出版されているもの28曲のすべてについて少なくとも1種類の版を参照することができた。それら28曲のうちの27曲で1台ないし2台のハープが用いられていることを確認し、作品や版についての基本情報とともに表にまとめた。管弦楽編成を構想しながら未完であり、他人による補筆版も出版されていない作品が17曲あり、これらについては、管弦楽譜が参照できないためハープの存在がそもそも困難であるが、他人の補筆による上演の記録からハープが用いられていることが分かるものは1曲あった。以上を踏まえ、これにハープを主要楽器としている室内楽編成の2曲と歌曲の伴奏楽器として扱われた作品1曲を加えると、ドビュッシーの作品において、なんらかの形でハープが用いられていることが判明している作品は全部で30曲と結論できる。また特筆すべきは、出版されている管弦楽編成の中で、ハープが用いられていない曲は1曲のみであることである。ドビュッシーの作品については未だ本格的な批判版が全作品についてそろっていない上、草稿のまま未完に残されたものも多い。種々の事情からオーケストレーションが本人の手によっていない作品が存在することも知られている。そのため、ドビュッシーが彼の作品の中でハープのために何を書いたかという問題を解決するためには、各種の版、個々の作品の成立についての考察が必要であり、それらの情報について先行研究を調査し考察に加味した。これらの調査から、管弦楽編成を持つドビュッシーの作品においては、ほぼ原則的にハープが複数台用いられていること、また2曲の例外を除いては、ハープを1台しか用いていない作品はいずれも他人の編曲で、ドビュッシーによる編曲指示関与が不明な作品であることが分かった。最後に、ドビュッシーにおいて特徴的なハープの使用法の成立を、初期作品の創作の中で跡づけ、本調査を利用した研究の今後の展望とした。, 5, KJ00009835003, 研究ノート}, pages = {61--72}, title = {クロード・ドビュッシーの作品におけるハープ : その使用についての全作品調査}, volume = {27}, year = {2015}, yomi = {ミウラ, マヨ} }