@article{oai:kunion.repo.nii.ac.jp:00000473, author = {守田, ちひろ and Morita, Chihiro}, journal = {音楽研究 : 大学院研究年報}, month = {Mar}, note = {本論は、加齢に伴うピアノ演奏動作の特徴の違いを、3次元動作解析により明らかにし、今後のピアノ指導への足がかりとなることを目指したものである。 中高年を対象にしたピアノ学習について、これまで音楽能力の見地から研究は進められてきていたが、中高年者の身体能力に着目して研究されたものはなかった。ところが、実際のピアノレッスンでは、中高年者は自らの課題を持ちながらも、どうしたらいいのかわからないというのが現状である。これらは、演奏者の音楽能力だけでなく、身体の使い方にも要因があるのではないか、というのが筆者の視点である。筆者は、中高年者のピアノ演奏時の身体の使い方を調査するために、非熟達中高年者、熟達中高年者、熟達若年者を対象に、テストフレーズを弾くときの演奏動作について、3次元動作解析により予備調査を行った。本論では、頁数の関係上、本調査を中心に述べていく。この予備調査から導き出した4つの仮説それぞれについて、動作解析データに基づき、事例を挙げながら検証を行った結果、加齢に伴うピアノ演奏動作の変化は、次のようにまとめられた。(1)若年者では皆、ピアノ演奏時に安定した姿勢での演奏が可能であるが、熟達度が低い中高年者では、加齢に伴い演奏姿勢が不安定になり易い。しかし中高年でも、習熟することによって、安定した姿勢で演奏することができる。(2)加齢によって体幹部の前後への動きが不規則になる。ただし、これは熟達度による影響も同時に考えられる。(3)非熟達中高年者では、体幹部の前後方向への突発的な変化が起こりやすくなる。習熟することによって、この急激な変化を減らすことができ、ゆったり円滑に演奏動作をすることができそうである。つまり、加齢に伴い演奏姿勢の安定性が失われ、それにより、不自然で突発的な演奏動作になってしまうということである。中高年のピアノ学習での大きな課題である「ぎこちない演奏」は、熟達度の問題だけではなく、加齢という要因も加味される必要性が今回の調査により示された。これにより、中高年者のピアノ学習において、演奏姿勢を安定させて弾くという指導は、加齢変化に対応した指導法として有効であることがわかった。, 10, KJ00006096079}, pages = {139--154}, title = {加齢に伴うピアノ演奏動作の変化 : 体幹動作を主とした3次元動作解析}, volume = {22}, year = {2010}, yomi = {モリタ, チヒロ} }