@article{oai:kunion.repo.nii.ac.jp:00000456, author = {内之倉, 勝哉 and Uchinokura, Katsuya}, journal = {音楽研究 : 大学院研究年報}, month = {Mar}, note = {私は大学院修士課程の課題研究においてRobert Schumann (1810-1856)作曲、Heinrich Heine (1797-1856)詩による《詩人の恋 Dichterliebe》作品48をとりあげ、《詩人の恋》の心象風景に重点を置き研究を進めた。研究の結果、自分なりの演解釈奏を見出すことができたと同時に、第7番の歌曲〈Ich grolle nichit〉がこの歌曲集において特別な役割を持っているのではないかという新たな探求心を抱くこととなった。本論文はシューマンがなぜ第7曲に特異性を持たせたのかということを解明すべく、これまでの研究内容からは違った角度から作品に迫りたいと考え、原詩となったハイネ『抒情挿曲』に焦点を当て、第7曲「Ich grolle nicht」についての研究を進めることとした。【R.シューマン《詩人の恋》 No.7〈Ich grolle nicht〉への一考察-H.ハイネ『抒情挿曲』との関連性-】と題した本論文は第2章から構成されている。序文では研究動機に触れ、結語ではそれまでの研究により明らかとなった結果を一つの考察として述べた。第1章は"『抒情挿曲』の考察"とし、第1節では『抒情挿曲』の概要について論じ、第2節では『抒情挿曲』の作品分析を行った。分析方法として、この詩集を大きな8つのグループに分け、各グループがどのような特色を持っているのか探った。そして第2章を"「Ich grolle nicht」の考察"とし、《詩人の恋》と『抒情挿曲』両作品における「Ich grolle nicht」を様々な角度から比較、分析を行った。第1節では《詩人の恋》第7曲「Ich grolle nicht」の音楽分析を行い、第2節では『抒情挿曲』と《詩人の恋》において「Ich grolle nicht」の詩がどのように扱われているか比較、分析を試みた。第3節では両作品において、それぞれの「Ich grolle nicht」の表現方法について論じた。このような分析や比較を行うことにより、その結果、シューマンがなぜこの第7曲に特異性を持たせたのかが明らかとなった。また、原詩の分析を行い、『抒情挿曲』においても「Ich grolle nicht」は重要な役割を持った詩、作品であり、この詩集において異質とも言える特徴を持っていることが判った。そして、その特徴がそのまま音楽的特徴となって第7曲にも顕著に表れていたことも同時に判明した。シューマン第7曲〈Ich grolle nich 私は恨まない〉が特質な作品となったこと、それは原詩との関連性という視点から見れば必然であったのである。, 3, KJ00005198139}, pages = {33--48}, title = {R.シューマン《詩人の恋》No.7〈Ich grolle nicht〉への一考察 : H.ハイネ『抒情挿曲』との関連性}, volume = {21}, year = {2009}, yomi = {ウチノクラ, カツヤ} }