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アイテム
Per Nørgårdの打楽器作品における作曲語法に関する比較検討 : 《アラベスク》の分析を通して
https://doi.org/10.20675/00002488
https://doi.org/10.20675/000024882abbb745-ced8-4038-b7e3-5cdd379d0dbb
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||||||||
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公開日 | 2022-06-08 | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | Per Nørgårdの打楽器作品における作曲語法に関する比較検討 : 《アラベスク》の分析を通して | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | A Comparative Study of Musical Grammar in Per Nørgård's Percussion Works : An Analysis of «Arabesques» | |||||||||||
言語 | ||||||||||||
言語 | jpn | |||||||||||
キーワード | ||||||||||||
主題 | ノアゴー, 打楽器, アラベスク, 無限 | |||||||||||
資源タイプ | ||||||||||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||||||||
ID登録 | ||||||||||||
ID登録 | 10.20675/00002488 | |||||||||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||||||||
アクセス権 | ||||||||||||
アクセス権 | open access | |||||||||||
著者 |
山口, 啓
× 山口, 啓
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抄録 | ||||||||||||
内容記述 | デンマークの現代音楽作曲家であるペア・ノアゴー Per Nørgård(1932-)は独自に開発した作曲技法である無限音列が有名であり、彼の作品にはその技法が織り込まれていることが多い。特に打楽器作品においては、音の移ろいを表現するウェーブ技法や無限音列の派生であり打楽器作品に特化した無限リズムが頻繁に使用されている。彼の打楽器作品の分析を進めているが、その中でそれらの彼独自の作曲技法が一見するだけでは認められない作品がいくつか存在した。本論文で取り上げる《アラベスクArabesques》(2011 年作)もその一つである。彼の打楽器作品に関する先行研究は少なく、2000 年以降に作曲された打楽器作品についての研究は私が調べた限り見つけられなかった。本論文は、彼の打楽器作品における作曲語法の変遷を解明するための足掛かりとして、現時点で彼の打楽器作品の中で最新の作品となっている《アラベスク》を題材に、初期の作品との比較検討をし、考察するものである。 作曲語法の考察においては、まず当該楽曲の分析を行うものとし、分析に当たっては楽曲を細かなセクシ ョンに分割しそれぞれにおいて音型やリズムに着目した。そこから、楽曲全体の構造について分析及び考察を行い、本楽曲の題名ともなっている「アラベスク」との関りについて述べ、それら楽曲分析の結果から彼の作曲語法について考察した。 第1章と第2章では彼独自の作曲技法と《アラベスク》について簡潔にその概略を述べ、第3章から本楽曲についてセクション区分を行いセクションごとの詳細な分析を行った。第4章では第3章で得られた各セクション、各楽章における分析結果のまとめを行った。その結果、彼独自の無限音列や無限リズムは見受けられず、ウェーブ技法についても第3楽章に一部が使用されるのみであった。また、楽曲が上行・下行の二つの単純な音型の移り変わりや、それら音型を用いた声部書法や音域の拡大・縮小によって構成されておいり、その中に循環形式や三部形式といった西洋音楽におけるいわゆる古典的な技法の使用が見受けられた。第5章では、楽曲と「アラベスク」との関りについて考察を行った。そこでは、第4章で得られたまとめと、曲名ともなっている事物である「アラベスク」の持つ意味及びその性質を照らし合わせることで、楽曲や楽章の構成や使用されている技法がアラベスクの持つ性質を想起させるよう密接に関連付けられていることが見受けられた。第6章ではこれらの結果から作曲語法の考察を行うことで、《アラベスク》において初期の打楽器作品とは違って彼独自の作曲技法を用いず、複雑な法則性を持たない技法や古典的な技法を使用するといった作曲語法の変化が見受けられた。一方で、曲のモティーフとなる事物の性質を音楽的特徴に巧妙に反映させる作曲語法と「無限」という概念を取り入れる作曲技法は、初期の作品である《イーチンI Ching》(1982年作)から変わらず一貫したものが見受けられた。 |
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書誌情報 |
ja : 音楽研究 : 大学院研究年報 en : Ongaku Kenkyu : Journal of Graduate School, Kunitachi College of Music 巻 34, p. 137-153, 発行日 2022-03-31 |
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出版者 | ||||||||||||
出版者 | 国立音楽大学大学院 | |||||||||||
ISSN | ||||||||||||
収録物識別子 | 02894807 |