@article{oai:kunion.repo.nii.ac.jp:00002080, author = {田辺, とおる and Tanabe, Toru}, issue = {1}, journal = {研究紀要, Kunitachi College of Music journal}, month = {Mar}, note = {オペラ《烙印を押された者たち》に組み込まれた多様な文学的素材のうち、筋立てや人物とその人格設定といった枠組みにもっとも直接的な影響を与えたのは、ヴェーデキントの戯曲《小人の巨人カール・ヘットマン》である。一皮むけば不道徳かつ倒錯した性愛の渦巻く社会という、19世紀教養市民層が秘匿した偽善を躊躇なく暴いて表現主義や不条理演劇の先駆者となったヴェーデキントに、シュレーカーは共感した。しかしそれを演劇より保守的な分野であるオペラ台本で再現するにあたり、彼はエロティシズムの表現において露骨な場面を作ったものの、場面設定はルネッサンス期に移した。ナチスによる禁演以来埋もれていた作品だが、現代的演出による近年の蘇演では、作詞作曲家シュレーカーの意図が誇張されたフォルムをとっている。これを、ルルの物語の理論的裏付けともいえる戯曲の精神がオペラ台本に受け継がれたことの、具象化と捉えることもできるだろう。}, pages = {57--68}, title = {フランク・ヴェーデキントの戯曲《小人の巨人カール・ヘットマン》 : フランツ・シュレーカーのオペラ《烙印を押された者たち》の素材として}, volume = {53}, year = {2019}, yomi = {タナベ, トオル} }