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アイテム
3歳児における豊かな音楽的表現の基盤となりえる日本語のリズムの“唱え”
https://doi.org/10.20675/0002000657
https://doi.org/10.20675/00020006579bab633b-5b37-4d23-ac3c-ebb33135ece9
| 名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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| Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||||||||
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| 公開日 | 2025-06-09 | |||||||||||
| タイトル | ||||||||||||
| タイトル | 3歳児における豊かな音楽的表現の基盤となりえる日本語のリズムの“唱え” | |||||||||||
| タイトル | ||||||||||||
| タイトル | The Japanese Rhythm “Chant” as a Foundation for Rich Musical Expression in Three-Year-Old Children | |||||||||||
| 言語 | ||||||||||||
| 言語 | jpn | |||||||||||
| キーワード | ||||||||||||
| 主題 | 音楽的表現, 唱え, 日本語のリズム, 保育者-幼児相互関係, 遊びと生活 | |||||||||||
| 資源タイプ | ||||||||||||
| 資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||||||||
| ID登録 | ||||||||||||
| ID登録 | 10.20675/0002000657 | |||||||||||
| ID登録タイプ | JaLC | |||||||||||
| アクセス権 | ||||||||||||
| アクセス権 | open access | |||||||||||
| 著者 |
眞柄, 絵里
× 眞柄, 絵里
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| 抄録 | ||||||||||||
| 内容記述 | 子どもたちは遊びを通して物事を探究し、友だちとの関わり方なども体験的に学んでいる。しかし、領域「表現」音楽に関しては、保育者主導の保育がなされている現状が見受けられる。子どもたちが様々な環境に触れる中で、感じたことなどを表現したいと思えるような保育者の関わりが必要であろう。 本研究の目的は、日本語のリズムを保育者が唱えることが幼児期の音楽的表現にどのような影響を与えるのかを考察するものである。そこで、子どもたちが主体的に音楽的表現を楽しんでいる国立音楽大学附属幼稚園(以下、観察園と記す)の3歳児クラスにおいて非参与観察を行った。観察園では子どもたちがいきいきと音楽的表現を楽しむ“表現遊び”を楽しんでいる。本論文での表現遊びとは、観察園で行われているものを指し、遊びと生活における子どもたちの実体験から出発し、唱えやうたと共に身体表現を楽しむストーリー性を持つ即興性のある遊びである。そのいきいきとした表現遊びの根底には言葉の唱えがあり、唱えが子どもたちの表現を支えていると筆者は考えている。ここでいう唱えとは、日本語特有のリズムを用い、音楽的に発することであり、観察園ではこの唱えが保育者により日常的に発せられている。よって、本研究では日本語のリズムを活用したこの“唱え”に着目した。観察で得た事例を整理すると、(1)保育者の唱え、(2)保育者の唱えへの子どもの応答、(3)子どもによる唱えの芽生えの3つの段階に分けられた。 (1)では、保育者が遊びや生活の中で気づいたことや子どもたちと共有したいことをそのまま言葉で伝えるのではなく、リズミカルに唱えることで子どもたちに伝えている事例を取り上げた。保育者の唱えによる関わりは日常の中で頻繁に行われており、子どもたちはその唱えに耳を澄ませたり、時には同期して自らも楽しむ経験を積み重ねていた。(2)では、保育者の唱えに対して子どもが応答的に応えていく様子、(3)では、子どもが考えたことや、やりたいことを唱えにして表現し始める様子を示した。これらの事例から、唱えによる保育者の関わりにより、子どもたちは音楽の根底にある言葉のリズムに日常的に触れることになり、その積み重ねと発達により自らの思いや発想を唱えるようになっていく姿が見てとれた。 保育者が日本語にリズムがあることを理解し、子どもとの関わりの中で意識して唱えることが、子どもたちの音楽に親しむ素地を形成し、その後に続く主体的な表現を育むことにおいて重要であると言える。 さらに、子どもたちの普段の遊びや生活の中から、音楽は始まるのだという保育者の認識が大切である。日本語を母国語として話す子どもたちにとって、唱えによる言葉のリズムは音楽の根底にあるものであると筆者は考える。幼児期は言葉のリズムを存分に楽しみ、音楽の土台を築くことで、その後の音楽的表現が豊かに花開くのではないだろうか。 |
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| 書誌情報 |
ja : 音楽研究 : 大学院研究年報 en : Ongaku Kenkyu : Journal of Graduate School, Kunitachi College of Music 巻 37, p. 167-182, 発行日 2025-03-31 |
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| 出版者 | ||||||||||||
| 出版者 | 国立音楽大学大学院 | |||||||||||
| ISSN | ||||||||||||
| 収録物識別子 | 02894807 | |||||||||||