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  1. 音楽研究 : 大学院研究年報
  2. 37

ヴィクトル・ウルマンの付曲における非調性的要素と調性的要素 : 《ポルトガル語からの3つのソネット》op. 29の創作過程を通じて

https://doi.org/10.20675/0002000647
https://doi.org/10.20675/0002000647
410c28f3-5d6d-45f7-82ea-30085986b4ba
名前 / ファイル ライセンス アクション
D37_019_Tsutsui.pdf D37_019_Tsutsui.pdf (2.7 MB)
Item type 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1)
公開日 2025-06-09
タイトル
タイトル ヴィクトル・ウルマンの付曲における非調性的要素と調性的要素 : 《ポルトガル語からの3つのソネット》op. 29の創作過程を通じて
タイトル
タイトル Non-Tonal and Tonal Elements in Viktor Ullmann’s Song Settings : An Analysis of the Compositional Process of “Drei Sonette aus dem Portugiesischen” op. 29
言語
言語 jpn
キーワード
主題 ヴィクトル・ウルマン, エリザベス・バレット=ブラウニング, ポルトガル語からのソネット, 音響音階(倍音列音階)
資源タイプ
資源タイプ departmental bulletin paper
ID登録
ID登録 10.20675/0002000647
ID登録タイプ JaLC
アクセス権
アクセス権 open access
著者 筒井, 紀貴

× 筒井, 紀貴

ja 筒井, 紀貴

ja-Kana ツツイ, ノリタカ

en Tsutsui, Noritaka

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抄録
内容記述 ヴィクトル・ウルマン Viktor Ullmann(1898–1944)の1930年代中葉以降の作品においては、初期の表現主義的無調からの様式転換が見られ、アルノルト・シェーンベルクArnold Schönberg(1874–1951)の調性観からの影響を受けながら、その理念が独自に展開されたと考えられている。そこでは初期の新ヴィーン楽派による20世紀初頭の音楽と、19世紀までの伝統的な調性に基づく音楽を汎調性的視点から統合することが意図され、19世紀までの枠組みから逸脱する非調性的な響きと、伝統的な調性における響きが共存する。ウルマンが多用した音響音階(倍音列音階)はその語法を支える主要な要素の一つとみなすことができるが、本論文では歌曲作品における音響音階の役割に注目し、エリザベス・バレット=ブラウニング Elizabeth Barrett-Browning(1806–1861)のテクストによる《ポルトガル語からの3つのソネット 3 Sonette aus dem Portugiesischen》op.29について分析を行った。ウルマンが初期の様式から転換し、音響音階を介して非調性的要素と調性的要素を等しく扱おうとしたことが、歌曲創作においてテクストとどのように結びつき、具体的にいかなる効果と音楽表現をもたらしているのかについて検討を行った。
E.B.ブラウニングの『ポルトガル語からのソネット Sonnets from the Portuguese』は、宮廷風恋愛歌の伝統を前提としながらも、女性の声によって語られるのが特徴的であり、そこでは語り手と聞き手、主体と客体、男性と女性というような、互いに相反する役割の共存と二重性が見られる。付曲過程の分析から、この役割の二重性と、ウルマンによる音響音階の使用は呼応関係にあることが指摘できる。本作品において、語り手の女性の声によって男性の言葉が用いられる箇所に、ウルマンは音響音階による和音を配すると同時に、音楽的頂点を置いている。詩的主体が持つ二律背反的な役割の二重性、調性的な響きと非調性的な響きを併せ持った音響音階の二重的性格が呼応することで、このテクストに特有の相剋と、それゆえに複雑化する感情表現を、特有の方法で音楽化していると言える。
さらに、音響音階によって包摂される非調性的要素と調性的要素は、特に本作品においてはテクストが有する「生」の表現、すなわち感情的高揚のダイナミズムを音楽化するのに機能している。この歌曲集の冒頭から支配的である不協和な響きは、各テクストにおける詩的主体の感情的高揚とともに音響音階の響きへと推移し、最終的に長三和音へと達している。音響音階による和音の連続的な使用は、独自の音楽的緊張を生み出し、最終的に音響音階から作られる和音の中で最も聴き手の耳に馴染んだ調性的な三和音へと至ることで、19世紀までの調性音楽や20世紀初頭の表現主義的音楽には見られない、それらを統合したような形での音楽的頂点を作り出している。
本作品においては、不協和な響きと調性的響きの間に、調性的要素と非調性的要素の双方を有した音響音階が介在することによって、非調性的段階から調性的段階への濃淡が生じ、特有の音楽的ダイナミズムが生まれている。それはテクストの持つ性格を、初期の新ヴィーン楽派による表現主義的音楽とは異なる形で表現するのに結びついており、ウルマンの語法による独自性の一つとして指摘できる。
書誌情報 ja : 音楽研究 : 大学院研究年報
en : Ongaku Kenkyu : Journal of Graduate School, Kunitachi College of Music

巻 37, p. 19-35, 発行日 2025-03-31
出版者
出版者 国立音楽大学大学院
ISSN
収録物識別子 02894807
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Ver.1 2025-06-09 06:16:08.256872
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