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アイテム
共創的記譜コミュニケーションのあり方についての一考察 : 作曲家同士の共作方法「交換楽記」を題材として
https://doi.org/10.20675/0002000532
https://doi.org/10.20675/0002000532d0aa741f-b15c-4b83-bf2d-add93267ed7a
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||||||||
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公開日 | 2024-06-01 | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | 共創的記譜コミュニケーションのあり方についての一考察 : 作曲家同士の共作方法「交換楽記」を題材として | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | A Consideration of Co-creative Notational Communication : Focusing on “Exchange Notation”, a Method of Co-creation between Composers | |||||||||||
言語 | ||||||||||||
言語 | jpn | |||||||||||
キーワード | ||||||||||||
主題 | 共創, 共作, 作曲家同士, 記譜, コミュニケーション | |||||||||||
資源タイプ | ||||||||||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||||||||
ID登録 | ||||||||||||
ID登録 | 10.20675/0002000532 | |||||||||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||||||||
アクセス権 | ||||||||||||
アクセス権 | open access | |||||||||||
著者 |
小栗, 舞花
× 小栗, 舞花
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抄録 | ||||||||||||
内容記述 | 本論文は、筆者の共作への実践的取り組みである「交換記譜」という作曲家同士の共作手法に焦点をあて、共創を促進する記譜上のコミュニケーションのあり方について検討するものである。 第1章では共創の性質の枠組みとしてR. K. ソーヤーがまとめた「Group Creativity」を参照し、「共創」の定義を、予測不可能性、間主観性、複雑なコミュニケーションを備えた2人以上での創作過程とした。 第2章では、複数人が交互に譜面を交換し合い、作曲を進めていく「交換楽記」の手法を紹介した。その上で、この手法が確立される前の2つの試作的手法とその問題点を明らかにした。いずれも間主観性による回顧的解釈に到達できず、「あなた」が欠けた自分の主観のみが先行してしまう状態と、「わたし」を見失う音楽の方向性が掴めないまま書き進めなければならない状態があった。 第3章では、第2章を踏まえ、「交換楽記」の基本ルールに加えて、よい共創を行うために行なった3つの工夫とその検証を行なった。さらに、同世代の作曲家である山田奈直(1997-)と共作した「交換楽記」による作品《交換楽記による小品》(2023)の交換過程の譜面から、「交換楽記」の過程で起こった記譜コミュニケーションの種類を、「同調」「深化」「提案」「中断」に分類し、「同調」「深化」「提案」では自分の書いた音が相手に受容される安心感やそれに伴う信頼感が育つのに対し、「中断」「提案」「深化」では、未知なる自分を「発見」するような、自分の中に今までなかった可能性の出現、「発見」「冒険」への誘いが起こる。前者は共創の「共」の部分を強化し、後者は共創の「創」の部分を強化する。 第4章では、記譜法と記譜の中で起こるコミュニケーションの性質について検討し、ワークショップのような初心者も交えた共創体験ではなく、今回の実践例のような作曲家同士の共作における強みを考察した。特に定量記譜法において、記号化することで削ぎ落とされてしまう音の情報を補える能力(=音楽的意味の「再構成」能力)があるのが強みであり、さらに、この音楽的意味を「再構成」する際に、互いにその意味づけにおいてズレがある状態を作れると、予測不可能性が豊かになり、共創性がより発揮されるようになる。 |
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書誌情報 |
ja : 音楽研究 : 大学院研究年報 en : Ongaku Kenkyu : Journal of Graduate School, Kunitachi College of Music 巻 36, p. 201-215, 発行日 2024-03-29 |
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出版者 | ||||||||||||
出版者 | 国立音楽大学大学院 | |||||||||||
ISSN | ||||||||||||
収録物識別子 | 02894807 |