@article{oai:kunion.repo.nii.ac.jp:00001982, author = {フェヒミユ, ファティ and Fehmiju, Fati}, journal = {音楽研究 : 大学院研究年報, Ongaku Kenkyu}, month = {Mar}, note = {アルフレート・シュニトケは1934年、旧ソビエト連邦のエンゲルスに生まれた現代音楽の作曲家である。ポリスタイリズム音楽の先駆者として広く知られている。本研究ノートで取り上げる彼の作品《コンチェルト・グロッソ第1番》はヴァイオリン奏者であるギドン・クレーメルとタティアナ・グリンデンコによって委嘱され、1977年3月20日に初演された。初演の後に改定され、1977年8月にサルツブルグ音楽祭において初めて録音されている。シュニトケの一連の作品の中でもポリスタイリズムを代表する作品であり、彼の傑作でもある。 《コンチェルト・グロッソ第1番》は2つのソロヴァイオリン、プリペアード・ピアノ、ハープシコードと21の弦楽器のために作曲され、6楽章からなっている。本研究ノートでは彼の《コンチェルト・グロッソ第1番》を分析し、関係性の希薄なさまざまな音楽様式を巧みに組み合わせることにより、彼がいかにポリスタイリズムを確立したかを跡付けた。シュニトケは、ポリスタイリズムには2つの導入手法が存在すると述べているが、この作品では主に音楽様式やスタイルを模倣するという手法を実践している。筆者が定義した11のスタイルブロックは、全楽章を通して時には並列に、時には重層的に配置され、多面性を持った音楽が実現されている。11のスタイルブロックのうちの3つは娯楽音楽の性質を持っており、一方、他の8つのスタイルブロックは純音楽に分類される。さらに、バロック・古典様式による調性音楽、無調による現代音楽を象徴する側面も確認した。シュニトケは、彼が本作品の曲目解説で述べているように「娯楽音楽」と「純音楽」を滑稽な効果のためでなく、統一性のある音楽表現のために混在させることが可能であることをこの作品で実証していると筆者は結論づける。}, pages = {107--118}, title = {アルフレート・シュニトケの《コンチェルト・グロッソ第1番》におけるスタイル混合の分析}, volume = {30}, year = {2018}, yomi = {フェヒミユ, ファティ} }